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CHRONO CROSS RTA基礎知識解説 Part1 AP・先行入力編

注意事項

  • クロノ・クロスRTA基礎知識解説記事第1弾です。他の記事はこちら。 popotan322000-memo.hatenablog.com popotan322000-memo.hatenablog.com
  • PS1版クロノ・クロスに関する攻略記事です。リマスター版に関してはPS1版から変更されているところがないか分かり次第別途記事を作成するか、この記事に追記していくつもりです。
  • クロノ・クロス自体よく知らないという人や、どんなRTAなのかざっくりと把握したいという人はまず以下の記事から読んでみてください。 popotan322000-memo.hatenablog.com
  • この記事は、アルティマニアの他にSRCのChrono Cross Guideのページの以下のspeedrun概要スプレッドシートにまとめられている攻略情報(英語)の内容を日本語にして(他にもいくつか見てますが)、例を上げたり補足したりしている感じの内容になっています。つまり、私自身が検証・調査した情報ではないので内容の正確さは保証できません。英語で問題ない or もっと詳しい・正確な情報を知りたいという方は以下のページを参照されるといいかと思います。 www.speedrun.com
  • 今後この記事の内容を解説する配信をしようと思っています。配信アーカイブURLをこの記事にも貼る予定です。

AP(アクションポイント)関連

APについてはゲーム中では特に説明されておらず、アルティマニアにもかなりざっくりとしか説明されていないのですが、このゲームの戦闘において、少なくともRTAする上では最も重要な要素だと思います。
全ての戦闘で必須になるレベルの知識ですが、特にFEを染めきって召喚エレメントを撃つなど、敵に行動されるまでに味方にたくさん行動させなければならない場面ではこの知識を活かさないとなかなか上手くいかないと思います。

少し長くなりますが、まずはここを把握しないと始まらないという部分なので、最後までお付き合いください。
一通りAP関連の説明をしたあと、最後に具体的に例を出して戦闘時のチャートの説明をする流れにしてあります。

APとは

AP(アクションポイント)というのは、敵がアクション(行動)を起こすまでに必要なコストのことです。味方の行動はすべて以下のように消費されるAP量が決められています。

  • 弱攻撃・エレメント・防御:1
  • 中攻撃:2
  • 強攻撃:3
  • 敵の行動:0

例えばAPが6の敵がいたとして、味方側で弱→中→強(6AP)や中→中→強(7AP)など6AP以上の行動を取ると、APが満たされる最後の行動(この例だと最後の強攻撃)が終わったタイミングで敵が割り込んで行動を取ってきます。

APの仕様

このゲームのすべての敵には、先ほど説明したAPが設定されています。
APには、下記のような仕組みがあります。

  • 敵ごとにAPは異なる。
  • 敵にAPが設定されるタイミングは下記の2つのケースがある。
    • 戦闘開始時
    • 味方の行動によって必要なAPまで達し、敵が行動した時
  • 敵に設定されるAPは固定値ではなく一定の範囲があり、APの設定タイミングが来る度その範囲内でランダムに設定される。
    • この、「APが設定される一定の範囲」は1パターンではなく、設定タイミング(下記の2ケース)により異なる。
      • 戦闘開始時
      • 味方の行動によって必要なAPまで達し、敵が行動した時

敵のAPが具体的にいくらくらいありそうかがわかれば、「味方がどれくらい行動したら敵が行動する」かを想定しながら計画的に戦えるようになってきます(=それによりFEを一色に染めて召喚エレメントを撃つということも計画的に実行できる)。

更に、これはとても大事なこのゲームの仕様の1つなのですが、このゲームの敵の行動は完全にパターンが固定となっています(1回目がこれ、2回目がこれ、HPいくら以下になったらこのパターンに変化、この属性のエレメントを使われたらこのカウンター行動を取る、など)。

なので、敵の行動パターンとAPを把握することで、このゲームでは戦闘時の操作をかなり固定化してしまえるのです。
RTAをすることを考えると、いちいち考えながら戦うよりあらかじめ決められたパターン通りに操作したほうが早く戦闘を終えられるのは自明ですし、決められたとおりに操作するだけなので判断ミスによるタイムロスなども減ってきます。だからこのAPの仕様を把握するのはとても大事なのです。

APの範囲の決まり方

アルティマニアのモンスターの章のモンスターデータの項目に「アクションポイント」というのがあると思います。これが敵ごとに設定されている固有のAPです。
ただし先程述べた通り、APは固定ではなく一定の範囲内でランダムに決まる、かつAP設定タイミングによってその範囲も変わってきます。
ではアルティマニアに記載のアクションポイントというのは何なのかというと、範囲を決めるための基準になる値みたいなもので、この数値を使ってAPの範囲を求めることができます。

戦闘開始時に設定される敵のAPの範囲は以下のように求まります。
1 <= 敵のAP <= アクションポイント * 1.25(小数点以下切り捨て)

敵行動後に再設定される敵のAPの範囲は以下のように求まります。
アクションポイント <= 敵のAP <= アクションポイント * 1.5(小数点以下切り捨て)

戦闘開始時と敵行動後で範囲の広さに結構差があることがわかると思います。戦闘開始時のAPは最小値が1なのが大きいですよね。つまり、戦闘開始時は特別に敵に早く動かれやすいということです。

逆に、敵行動後のAPの最小値は(アルティマニアに記載の)アクションポイントの値だから、敵が1回行動し終わった後は、次の敵の行動までに少なくともアクションポイントを上回らない分だけ確実に味方が自由に行動できる、ということになります。

具体例を挙げてみます。ここでは序盤にアナザーワールド死炎山で戦うことになる炎龍(変身前)を取り上げてみます。
アルティマニア164Pの炎龍の項目を見てみると、アクションポイントは"6"と書かれています。
従って、炎龍のAPの範囲は以下のようになります。

戦闘開始時 1 <= 炎龍のAP <= 7(6*1.25を小数点以下切り捨てた値)

炎龍行動後 6 <= 炎龍のAP <= 9(6*1.5を小数点以下切り捨てた値)

炎龍の場合で見てみると、戦闘開始時は(他の敵でもかわりませんが)最速の場合AP1(味方の弱攻撃1回)分の行動で行動される可能性があり、1回行動された後は少なくともAP5分だけ味方側が自由に行動できる(AP6以上行動すると炎龍側に動かれる可能性がある)ということですね。

敵のAPの範囲もわかってきたので、これで戦闘中に味方側がどのタイミングでどれくらい行動させたらいいかなど、チャートを組み立てられるようになってきたはずです。

APを意識した戦い方を考える

「APはランダムに決まるんだから、いくらになるのか結局わかんないし味方がどれだけ動けるかわからないじゃん」と思われるかもしれませんが(私はRTAの勉強を始めた頃そう思いました)、それはその通りです。その上で大切なのが「敵のAPをいくらと想定して動くのか」です。

基本的には、「敵に動かれる前にできるだけたくさん味方側が動けると嬉しい」です。そして、味方側の行動量が運によって大きく変動してしまうのは、戦闘開始時~敵の初回行動前の期間です(前述の通り、敵のAPの範囲が戦闘開始時だけマイナス方向に広く、小さいAPを引く可能性がある)。
なので、この期間(戦闘開始時~敵の初回行動前)に味方側がどんな行動を取るチャートにするか、というのが結構大事になってきます。

  • この敵は早く動かれてもなんとかなるから、敵の初回行動前に多少多めに行動するチャートにしてみよう
  • この敵は早く動かれたらきついから、早く動かれる前提のチャートにしておいて安定を取ろう
    • 敵が動き出すのが遅かったら美味しいから、遅かった場合のチャートも用意しておいてタイム短縮狙えるようにしよう

みたいな事を考えながらチャートを決めるわけです。
ちなみに誤解のないように一応補足しておくと、APを考慮するだけでチャートが作れるわけではなく、AP以外にもメイン火力になるキャラのダメージに影響する腕力や魔力(場合によっては火力を上げるアクセサリーの有無)、通常攻撃の命中有無、敵がどの味方を攻撃してくるか、などのランダム要素があり、それらのランダム要素も考慮した上でチャートが出来上がる感じになります。

大体AP自体の説明は終わったのですが、タイム短縮する上で考慮すべき超重要テクニックをまだ説明していませんでしたので、もう少しお付き合いください。

先行入力

敵のAPが満たされる通常攻撃のあと、(本来敵に割り込まれて行動されるはずなのに)更に1回だけ追加で通常攻撃できるテクニックのことです。このゲームのRTAでは、このテクニックを利用することが大前提になっています。

どうやるかというと、敵のAPが満たされる通常攻撃モーション中に追加で通常攻撃を選択すると、敵の行動が発生する前に追加で選択した通常攻撃を行うことが出来る、というものです。
ちなみに追加攻撃は1回までで、例えば敵のAPが満たされる攻撃中に中を2回入力しても、その後中攻撃は1回しか行われずに敵の行動が発生します。

昔から走者の間で先行入力と呼ばれてきているようです。現在の攻撃モーションが終わる前に"先行"して次の攻撃を入力するから先行入力、ということなのだと思います。

例えば、炎龍が1回目の行動を取ったあとの状況を考えてみましょう。炎龍の行動後に再設定されるAPの範囲は以下の通りでした。

6 <= 炎龍のAP <= 9

そこで、まずは炎龍に行動されないギリギリまで、セルジュが5AP分の行動(中強とか弱弱弱弱エレメントとか)を取ったとします。この状況だとあと1AP分でも行動したら炎龍に動かれる可能性が高いです。

ここでグレンで先行入力をしてみることにします。グレンの強攻撃を選択し、強攻撃のモーション中に更に強攻撃を選択(1回目の強攻撃のダメージが確定する前にボタンを押しましょう)します。

すると、AP的に強攻撃したらかなり高い確率で(1回目の強攻撃の時点でAP8です)炎龍が行動してきそうなものですが、グレンの1回目の強攻撃のあと、炎龍の行動は発生せずグレンは必ず2回目の強攻撃をしてくれます

たまたまこの時の炎龍のAPが運良く9だったからギリギリ強攻撃しても行動が発生しなかった、わけではなく(もちろんそういうこともありえるでしょうが)、何度試しても必ず強攻撃の後に強攻撃してくれるはずです。

このように、先行入力を利用することで、敵のAPが満たされるギリギリ(あと1APも動けば行動する)になるまで行動しきった上で、更に最大で6AP分もの行動(強攻撃2回)取ることが可能になります。

先行入力を利用してより多くの行動を取ってAP的なアドバンテージを取り、敵に行動される前に可能な限り高いダメージを与えることで、早く敵を倒すということを狙っていくのがこのゲームのRTAにおける戦闘の基本的な考え方です。
また、単に高いダメージを出すということ以外にも以下のメリットがあります。

  • 先行入力の分たくさんAP消費するので、他の味方のスタミナがたくさん回復する。
  • 先行入力の分たくさん通常攻撃するので、パワーレベルをたくさん貯めることが出来る。

APを意識した戦い方(チャートの紹介)

それでは、ここまで説明してきた知識やテクニックをもちいて実際の戦闘がどうなるかを説明してみます。
これまでの説明で例として取り上げてきた炎龍(変身前)戦を例にして、私が実際に使っているチャートを紹介しています。

ブログ上よりExcelの方が書きやすかったのでExcelにしてみました。

docs.google.com

すぐに理解するのは難しい&読みにくいとか色々ありそうなので、何かあったら気軽に質問してください。 また、これが正解というか完璧なチャートというつもりは全くなく、全然未完成です。むしろどうしたら良いのかわかんないんで何か改善意見あればお願いしますという感じです。

最後に

この記事を読んで何か気になることなどあれば、この記事のコメントでもかまわないですし、Twitterで質問してくださっても大丈夫です。多分Twitterが一番反応が早いです。

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私は普段Twitchでクロノ・クロスを含めたRTA配信などをしているので、配信中に質問しに来てくださっても問題ありません。その場で口頭で回答します。全然関係ないゲーム中でも、RTA中でも歓迎しています。

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また、日本クロノ・クロスRTAdiscordサーバーが最近できましたので、以下のURLから参加いただいて質問されるのが一番いいと思います(私よりも100億倍詳しい走者の方々がいるため)。
別に質問したいこと無いけどとりあえず興味ある方ならどなたでもウェルカムです。特にリマスターに関する話は今後この場所で色々と情報が出てくるのではないかと思われます。

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