光とフォーム
フォームの原理
モデリングファクター
明暗境界線
- 暗部は真っ暗になるわけではなく、別の弱い光源の効果が現れる(反射光)。反射光の光源は地面あるいはその他の表面に反射した光。
- 影の中で最も暗くなるのは物質と物質の接触点や隙間の領域(例えば指と指の間などの黒い影)に出来るオクルージョンシャドウである。
面のグループ化
- 例えば岩は、上面(ハイライト)、明るい側面、暗めの側面、側面(陰の側)の4つの面に分類することが出来る。
- 実際の岩はとても複雑でディテールに富み、明暗も不規則だが、このようにグループ化して考えると整理しやすくなり、短い時間で描画出来るようになる。
明暗境界線のテクスチャ
- デジタル画像では、恐竜の皮膚のような凹凸のある2次元テクスチャを全体に均等に割り与えると全体的に平面的なテクスチャに見えてしまう。
- 暗部のテクスチャは明部のテクスチャを暗くしただけのものではなく、人間の目はそのようには知覚しない。
- 実際には暗部でテクスチャを見極めるのは難しい。明暗境界線近くの暗めのハーフトーンが最もよく見える。
拡散光
- 曇天の光のようなソフトライトでは、くっきりとした明部、暗部、明暗境界線、最暗部は出来ない。
- 曇天から注がれる光量が多いため、上向きの面が明るくなる傾向にある。
投影
- あるフォームが直接光の一部を遮ると、その背後にあるオブジェクトの上に陰が落ちる。
- このようにして形成される暗い色のシェイプは奥行きを表現する要素として利用できる。
光と陰のエッジ
- 陰の性質はその高原の成立と密接な関係がある。
- ソフトライトはぼやけたエッジの影を、ハードライトはシャープなエッジの影を作る。
- どんな影でも、影を落とす物体からの距離が開けば開くほどぼやける。
ハーフシャドウ
- ドラマチックに演出しようとすれば、縦長のフォームを描く場合、上半分のみを照らし、下半分に影を置く方法がある(その逆もありか?)。
プレーンライト
- 肖像画の大半はモデルの前方斜め45度付近から照明を当てて描かれる。
- カメラから遠い方にあって遠近法により小さく描かれる側に光を当てる手法はショートライティングと呼ばれ、顔を細く見せる効果がある。
- ショートライティングの中でも影になる方の側に鼻の影ができる照明はレンブラントライティングと呼ばれる。この手法では、手前側の頬に逆三角形の明るい領域ができる。
エッジライト
- エッジライトは、フォームの背後から側面に接し、対象を背景から切り取るような光である。
- エッジライトの幅は後方の光源に面している側の平面のサイズに応じて異なる。広ければ幅の広いエッジライトが当たる。
逆光
- 逆光はオブジェクトが光を遮るときに生じるバックライトの一種。
- 晴れ渡った空や電灯で照らされた入り口を背にして人物が立つ場合などに見られる。
- 光のフィールドがしっかりとした存在感を持ち、光がオブジェクトのエッジを囲んでいるように、場合によってはエッジ部分を覆っているように見える。
- フォームのシルエットはくっきりと浮かび上がる。
- 色は鮮やかさを失う。光のグレアがエッジにまでかかるので、エッジ部分のディテールは失われる。
- 逆光の絵を描くときは、画題の後ろにある光をただの平板の白と考えるのではなく、光に照らされた水蒸気の海のようなものだと考えると良い。
- 背景からから光が流れ出し、主題のエッジをどこかへ溶かしてしまったと考えると描きやすい。
- 背景の霞にほんの少し色を付けることで、白より少しトーンが落ちていい感じになる。
反射光についてのまとめ
- 影は上向きの面では寒色に、下向きの面では暖色になる。
- 光源から離れると反射光の影響はすぐに弱まる(芝生など光源が大規模な場合は除く)
- 反射光の効果は他の反射光や補助光がないときに最もよく目に見える。
- 影の色は反射光の光源の色と反射光があたっている物体そのものの固有色をすべて合わせたものになる。
- 晴れた日は、影になっている垂直な表面は暖色の地面の色と寒色の空の青の2つの光源の影響を受ける。