光源
直射日光
- 晴れた空から陽光が降り注ぐ場合、3種類の光がある。
- 太陽
- 青空
- 光を受けた物体からの反射光
- 大気が澄んでいるほど空の色は青紫に近くなり、太陽が作る影よりも濃い青みの強い影を作る。
曇天の光
- 雲の層が太陽光を拡散させ、光と影の極端なコントラストを消し去り、フォームをそのままの色で描くことが出来る。
- くっきりとした影がないので絵はより単純になり、一つ一つのシェープを大きく描ける。
- 直射日光を受けたときよりもすべての色がより明るく、鮮やかに見える。
炎の光
- 炎の光はとても弱く、少しはなれただけで届かなくなる。
- 点光源の光の強さは、光源の種類に関係なく距離が開くに連れて急速に弱まる。このことを光の減衰と呼ぶ。
- 光の減衰は逆2乗の法則に従っている。光までの距離が3倍になると、光の強さは9分の1になる。
- 夕闇が深まると、炎から放たれる光の効果が際立つ。
屋内の電灯
輝度
- 絵を描く上ではシーン内での相対輝度が重要になる。
- 相対輝度は、光源が2つ以上ある場合特に気にしておく必要がある。
- ランプの種類、対象から光源までの距離、他の光源の明るさなどによって相対輝度は変化する。
ハードライト
- ハードライトはくっきりした小さな点が光源で、太陽やスポットライトなどが該当する。
- ハードライトは方向性がはっきりしており、ドラマチックな演出効果がある。
- くっきりとした影を作り、光をうける対象物の表面の凹凸やハイライトを際立たせる。
ソフトライト
- 広い領域から放射される光。曇天の光などが該当する。
- 一般にソフトライトのほうが見栄えがよく安心感がある。
- 光から影への明暗の推移はハードライトよりソフトライトのほうが緩やかである。
色かぶり
- 色かぶり(カラーキャスト)とは、光源における支配的な波長のこと。
- 単に光を見ただけでは判断が困難である。
- 例えば白熱灯はオレンジと赤の波長が支配的であり、青の波長が弱い傾向にある。
- 白色蛍光灯は、黄緑色が支配的であり、人間の目が最も敏感に反応する波長の光を発している。
白熱光とルミネセンス
- 高熱のあるいは燃焼している物体が発する光は白熱光と呼ばれる。
- 物質によっては低音で光を放つ物があり、この現象をルミネセンスと呼ぶ。
- ルミネセンスには以下のような特徴がある。
- 光を発する生物は、ほとんど海に生息している。機械で撹拌されると発行が活性化されるものもおり、船の航跡に沿って乳白色に光が発せられる。
- 陸上には蛍などが存在する。
- 鉱石から蛍光発光することもある。
- ルミネセンスの色は、ある色相から別の色相へとグラデーションになっていることが多い。
- 海中においては青緑色がよく見られるが、これは青緑色の波長が最も遠くまで光が届くためである。
- ルミネセンスのない状態で低いトーンで塗り始め、発光の効果は最後に追加するとよい。
隠れた光源
- シーンを照明するには少なくとも3つの方法がある。
- 絵の外側にある光源
- 絵の中のすぐに目につく光源
- 絵の中にあるが鑑賞者には見えない光源
- 鑑賞者から見えない場所に光源を置くと、謎めいた雰囲気になる。
- 鑑賞者に好奇心を抱かせる効果がある。